好 田 矯 正 歯 科       since 1993

   

 

 治矯正治療
 の概略


矯正歯科治療の基本的な知識と好田矯正歯科の治療ををわかりやすく
解説しています。 
抜歯の基準やその本数について院長の考えが詳しく述べられています。  
舌側(裏側)矯正に関する情報もたくさんあります。

インターネット予約 

メール相談

好田矯正歯科 大阪府茨木市駅前1-2-24  TEL 072-620-6048

Home  治療費 アクセス  成人症例の公開 歯の裏側
治療は?
医院と院長紹介 矯正治療
概略

Q&A 

ブログ
 ミニスクリュー
インプラント
 画像”新”掲示板 ハイテク診断
CT撮影
スマートクリップ リテーナー  

 Home  >  矯正治療の概略 




1.矯正治療の目的は?

2.歯が動くしくみ
3.成人矯正 (永久歯列)の治療 の特徴

4.矯正治療の手順と流れ
5.抜歯の基準は何でしょうか?
 また、抜歯の本数は?
6.治療期間はどのくらい?

7.舌側(歯の裏側)矯正について

8.手術の矯正について
9.子供矯正の特徴



1.矯正治療の目的は?
あなたは一生健康ですごしたいと思いませんか?
それには、あなたの歯を大切にしなければなりません。 
  
入れ歯や差し歯に頼らず、一生自分の歯ですごすためにはどうすれば良いでしょうか? それは良く噛める歯と十分なお口の手入れが必要です。 

  ところが、悪い歯並びは、あなたのお口の手入れを難しくするだけでなく、本来”口”が持つべき物をかみ切り、すりつぶすという基本的な機能を低下させてしてしまいます。        

また、見た目が悪く他人によくない印象をあたえてしまうこともあるかもしれません。

  歯並びの矯正治療はこれらの問題を一挙に解決します。歯に装置をつけて歯を少しづつ移動させて、歯並びを正しくします。 歯ブラシが簡単になり、歯とはぐきの病気(虫歯や歯槽のうろう)を予防することが可能になります。 

  むかしに比べて治療は単純化され、誰でも簡単で楽に治療が受けられるようになりました。  私は、できるだけ多くの方に矯正治療の恩恵を受けていただきたいと思っています。


                                          To Top

 

2.歯が動くしくみ
歯の周りには硬い骨(歯槽骨)がとりまいていて、その上にはぐき(歯肉)が覆っています。 
 歯を移動させたい方向に力を加えると歯の周りの骨やはぐきが反応し、骨に改造が生じて少しづつ歯が動き始めます。これには骨やはぐきの血行の状態が大事な役割をはたします。 血行を介して、骨を破壊する破骨細胞や骨を造る造骨細胞が出現し、これらの細胞への栄養も血管によって運ばれます。 
したがって、歯の周りの骨やはぐきの状態が重要です。 歯の周りの骨やはぐきが健康であれば、矯正治療は年齢に関係なくどなたでも治療を受けていただけます、年齢には関係ありません。 
 子供でないと歯は動かないと思っている人がありますが、成人でも矯正治療は十分適応可能なものです。 


                                                
                                                  To Top

                                                                                                                                  

3.成人矯正治療 (永久歯列の治療)の特徴                                                                       To Top
 成人の方または成長がほとんど終了した中高生の方(だいたい12歳以上)で、永久歯列を持つ方を対象に行われる治療です。 一般的にいちばんよく目にするタイプ(右)のもので、いかにも”矯正やってる”という感じのするもので、下記(4.で示す)の装置を使って行う本格的矯正治療です。
この治療方法は、個々の歯にブラケットと呼ばれる装置を接着剤で貼り付け、断面が長方形をした金属製ワイヤーを用いて歯に力を加え歯を移動させます。 ワイヤーのエッジワイズサイドを使用することから、その名前をとってエッジワイズ法と呼ばれています。 他の方法に比較して優れた結果を得られるので、矯正治療の中ではもっとも高度でオーソドックスなものとして世界中で標準使用されています。   場合によって抜歯(歯を抜く)をして治療することもありますが、
   実際の治療では症例の内容から大きく分けると、以下の3グループに分類できます。
A.上顎前突症 B.下顎前突症 C.叢生

上の前歯や上顎の骨全体が前に突出したり、下顎が後退していたり、その両方が重なっている状態を上顎前突(じょうがくぜんとつ)症いいます。 いわゆる”出っ歯”の状態です。

 a.上の前歯が出ているのが気になる。
 b.笑うと上の歯ぐきまで見える。
 c.下の前歯とうまくかみあわない。
等の問題が場合が多いです。

このような場合の、私の治療方法では以下のものが考えられます。

1上顎の前歯が傾斜して前突し、”出っ歯”状態を作っている場合(上の写真)
上顎小臼歯2本を抜いて空隙を得、その空隙を閉鎖することで上顎前歯を内側に傾斜させ、前歯の歯軸を整えます。
 すると上の前歯の周囲の骨も  歯と同 様に後退します。 このよう な骨の改造を利用して、上顎の骨格全体を後退させることを治 療目標とします。

2上顎前歯の傾斜度は正常だが、鼻の下の骨の部分全体が前に出ている場合
 上顎小臼歯2本を抜いて空隙を得、その空隙を閉鎖することで上顎前歯の歯軸を変化させないように後方へ平行移動させます(歯体移動という)。 
 すると鼻の下の骨の部分も前歯の歯体移動にそって歯と同様に後退します。 このよう な骨の改造を利用して、上顎の骨格全体を後退させることを治療目標とします。
下の前歯や下顎の骨格全体が前にとび出していたり、上の前歯や上顎(中顔面)の骨格全体が後退していル場合、またその両方が重なっている状態を下顎前突(かがくぜんとつ)症といいます。 いわゆる”受け口”です。-

 
a.前歯が受け口になっている!
 b.下の唇が前に突き出している。
 c.オトガイが前に出ている。
 d.口を閉じると唇がへの字になり、不満げな顔になってしまう。
 e.前歯でものがかみきれない。
等の訴えが多いです。

 一方で、ひどい”受け口”に見える状態でも、全く歯を抜かないで治療できる場合も数多くあります。
    
このような場合の、私の治療方法では以下のものが考えられます。


1下顎の小臼歯2本を抜いて空隙
  を得て、その空隙を閉鎖すること
  で下の前歯を内側に傾斜させる。
  (下顎前突症では上顎の成長が
  悪いため小臼歯2本も合わせて
  抜歯されることもある)
2下顎の前歯1本を抜いて空隙を
  得て、その空隙を閉鎖することで
  下顎の前歯を内側に傾斜させる
  (この方法はかなりアブノーマル
   な方法ですが、1本が特に虫
   歯等の場合には良いでしょう)
3下顎の前歯4本を少しずつ削って
  場所を得て(ストリッピング法)、
  その空隙を閉鎖することで下顎
  の前歯   を内側に傾斜させる。
4抜歯をしないで下顎の奥歯を少し
  ずつ後方に送ることで場所を得、
  その空隙を閉鎖することで下の
  前歯を内側に傾斜させる。
5外科的矯正治療と言って手術を
  併用し下顎の骨全体を後方に
  下げ、下顎の歯も同時に内側(
  後方)に移 動させる。

上記の方法の選択の基準は”受け口”の程度によります。 以上のことを検査の結果と患者さんのご希望とをすり合わせて治療方法を決定することになります。 

 

骨の幅(大きさ)に対して歯の大きさが大きすぎる状態には歯が凸凹(でこぼこ)に並んでしまいます。 この凸凹の状態を叢生(そうせい)といいます。 いわゆる”らんぐい歯”です。
    
 a..犬歯が八重歯に生えている。
 b.でこぼこで歯が磨きにくい。
 c.歯垢や歯石がよくつく。
  d.虫歯になりやすいのが心配。
 e.唇のはしっこを糸切り歯の先で切ってしまう。
 f.見た目が悪く、口をあけて笑えない。
等の訴えが多いです。 

治療では、凸凹を改善するのに必要なすき間(叢生量という)が、
1.
4-5mm以上のとき
抜歯によって治療をすすめる場合が多いです。
2. 4-5mm以下のとき
抜歯せずに歯列を拡大したり、ストリッピングといって、歯のエナメル質部分をすこしづつ削り歯の幅を小さくする方法を採用します。
  いずれにしても、この叢生症例は、専門医にとっては見た目以上に困難ではありません。 むしろ易しい方の範疇にはいる症例です。

                       
To Top

 

 

 

 




                               

”無理やり閉じないと口が閉じない”という方があるはずです(上右)。  とび出している歯をおおうための軟組織が足らないのです。 無理やり閉じようとすると(上左)、オトガイ筋の過緊張が生じオトガイの軟組織が”梅干”状に硬くザラザラになってしまうのです。 こうなるとオトガイの自然なカーブが失われ、お口元の審美性が著しく悪くなります。
上顎前突症ではこのようなお口元の方が大へんに多いですね。
 この”梅干”に関しては、下記(5.)をご覧下さい。
    * もっとくわしい治療内容は、次の治療症例集のページをご覧下さい。

 

4.矯正治療の手順   (治療の流れ)                        
 予約 まずはご予約ください。
お電話(072-620-6048)または
インターネット予約 をご利用ください。
0分
a.無料相談 治療のおおよその内容と治療期間の見通しを解説させていただきます。 
抜歯が必要かどうか、必要であればどの場所を何本抜くのかどうかを述べます。 
また、治療内容に反映させるために、患者さんのご希望をお聞きします。 
30分
b.検査 口腔内検査、レントゲン検査、歯列模型検査、写真撮影、関節の診査等を行います。 場合によってはCTの撮影依頼も出します。(CTの撮影は近隣の提携大型病院で行います)
詳しい内容はFAQ36へ。
30-60分
c.診断 検査結果の説明です。 
詳しい治療計画を患者さんと相談し、インフォームドコンセントを行います。 
この場で、抜歯部位の決定が行われます。 
前もって治療すべきカリエス(虫歯)があれば、どのタイミングですべきかをご説明します。
 30分
d.装置の装着 と抜歯 装置を装着します。 治療に合わせた装置を作製します。 
歯にキズをつけることはありません。 接着剤で歯にとめるだけです。
この装置の装着にはかなりの時間がかかります。 同時に抜歯をしていただければ開始が速くなります。 
抜歯をしない方はどんどん装置をつけてゆきます。
60-90分
e.毎月の調節 月に一から二回の調節をします。 
ゆるんだ装置を締めなおしたり、ワイヤーを新しいものに交換したりします。
この操作を数ヶ月から2年程度繰り返してゆきます。
15-30分
f.装置の撤去 おめでとうございます。 装置をはずして歯をきれいに磨きます。 歯が茶色に着色していても、元のきれいなオリジナルの歯にもどります。 60分
g.保定処置 歯を動かないように現在の状態で維持するための処置です。 大へん重要な内容です。 
当院では取外し式の簡単な装置を標準的に使用します。 
この間、年2−4回程度の調節が必要です。
15分

 

 

5-1.成人矯正治療 (永久歯列の治療)で歯を抜くのはどんなとき?                                           To Top
成人矯正治療(永久歯列の治療)で通常用いられるエッジワイズ法の治療において抜歯(歯を抜く)する場合があります。 健康な歯を犠牲にするわけなので、抜歯には以下のような合理的で厳密な基準が適応されます。

1 叢生量からかんがえる
歯の大きさと骨の大きさに違いがあって歯が凸凹に並んでいる場合、凸凹を改善するのに必要なすき間(叢生量という)が、
 @)4-5mm以上のとき
     抜歯によって治療をすすめる場合が多いです。
 A)4-5mm以下のとき
    抜歯せずに歯列を拡大したり、ストリッピングといって、歯のエナメル質部分をすこしづつ削り歯の幅
    を小さくする方法を採用します。


2 側方頭部X線規格写真分析(歯の出た程度)から考える
レントゲン検査で、患者さんの横顔からレントゲン写真をとります、これを側方頭部X線規格写真といいます(セファロとよぶ)。 このセファロから上下の前歯の傾斜軸がなす角度を計測します(下記の図を参照してください)。 これをインターインサイザルアングルといいます。
 この角度の大きさが問題になります。 上下顎前歯が前に突出しているケースではこの角度が小さく、100-120度ぐらいを示します。 前に突出した歯を傾斜させ内側に入れてやると、この角度が大きくなってくるのです。 米国南加大学の主任教授スタイナー博士(故人)は、治療ゴールの考え方にこの角度を131度にすべきと提唱しました。 同大学臨床教授のルート博士(故人)は、更に厳しい137度を目標にするように述べています。 いずれも彼らの長年の経験に基づく”経験値”で、この目標値に近づけば前歯の咬合機能と審美性のいずれもが良好になると考えられます。 ここでいう咬合機能というのは、前歯で物を噛み切ったり犬歯を使って糸を切るような顎を左右にスライドさせる機能を指しています。 したがって、このインターインサイザルアングルの小さな人は抜歯して前歯を内側に入れる方向の方が良い、という認識になります。 だから、”前歯が出ていて格好が悪いからへっこめましょう。”と、簡単に考えているわけでは決してありません。

左はある患者さんのレントゲン写真から分析を行った図です(この図に関する説明はここから)。 上に書いたインターインサイザルアングルは110度を示しています。 上下顎の歯がともに傾斜して前にとび出ている状態がわかります。
 この症例であれば、”抜歯をして上下顎の前歯を内側に入れてやる。”という方向性になるでしょう。
こちらは、同じ患者さんの矯正治療が終了したところです。 上下顎前歯の傾斜が減って、内側に入っていることがわかりますか?
 インターインサイザルアングルは131度と大きくなり、理想値になりました。 こんなにピッタリになることは珍しいですが、 

なお、この他にも分析に必要な重要な数字はたくさんありますが、一般の方にわかり易くするために平易に書きました。 単一の数字だけですべてが決定されるわけではないことを付け加えておきます。


3 唇の周囲の軟組織の状態から考える

お口を閉じる場合に口元の筋肉に力を入れて無理やり閉じないといけないことはありませんか? そのときのオトガイにはザラザラとした”梅干”ができていませんか?  
 上または上下の歯が前にとび出ていると 、その歯をおおうための軟組織が足らなくなり、唇が閉じなくなるのです(右の右写真)。 無理やり閉じるとオトガイ部にオトガイ筋の過緊張が生じ、オトガイの軟組織が”梅干”状に硬くザラザラになってしまうのです(右の左の写真)。
 
左の図は、上で述べた側方頭部エックス線規格写真(セファロ)の治療前後の比較を行っているところです。  治療前(黒)は上下の前歯が傾斜して前突しているため、上下の唇をとじるとオトガイ筋に過緊張が起こり、オトガイの自然なカーブが失われています。
この症例は抜歯による治療を行いました。 治療後(赤)では前歯の傾斜と前突が改善されたため、上下の唇を無理やり閉じる必要がなくなりオトガイに固有の自然なカーブ現れています。(このカーブは元々骨に存在する固有のものである。) 
 このように、オトガイ部の軟組織に”梅干”のある人には、抜歯をした方がお口元が格段に改善される場合が多いのですね。 実際の治療例をご覧になりたい方は下記をクリックしてみて下さい。

上顎前突症   その2 その3 その4  上下顎前突症  その1

さて、”梅干”の件をご理解いただいたでしょうか? この考え方も決して絶対的なものではなく、一つのものの見方です。 私は、色々な観点から抜歯、非抜歯を考えて患者さんに治療を提案しています。


4 歯が骨の中心に位置しているかどうか? はぐきの状態から考える

これは20歳代の患者さんの下顎の全体を撮影したものです。 さて、凸凹は少ないですね、大体ならんでいるように見えますね。ところが、歯の内(裏)側の歯肉(はぐき)ばかりがよく見えています。 一方、歯の外側の歯肉(はぐき)はほとんどみえません。 すなわち、 歯の一本一本が外側(表側)に傾斜して並んでいるためなのです。 ことばを変えれば、歯が骨の中心から外側にはずれて、骨のないぎりぎりにの”がけっぷち”に位置していることを示しています。 そのような悪い条件にある歯は一体どのようなめにあうのでしょうか。
左の写真を見てください。 同じ人の左下(向かって右)の歯の根元を拡大してみました。
 歯肉(はぐき)が下がっている歯が2本ありますね(真中と右側)。 歯の根元が露出しています。 骨の中心から歯がはずれ、骨のない部分に歯が出てくるとこのように歯肉(歯ぐき)が退縮してしまうのです。
右の写真は同じ人の右下(向かって左)の歯の根元です。 はぐきの退縮の程度のひどさがよくわかるでしょう? ここまでくると、知覚過敏といって水や風で歯がしみるように痛んだり、虫歯の原因となる可能性があります。 更に年齢がすすめばひどい歯槽膿漏になって歯が失われてしまうかもしれません。 この方は今の歯並びが確立してからごく短期間(10年にして)で、わずか20歳代でここまで悪くなってしまいました。
さて、このような症例で、非抜歯(抜歯をしない)で治療すればどうなるでしょうか? わかりますね、少し凸凹があるので歯列は現状より少し拡大した大きなアーチになってしまいます。その結果、歯肉(歯ぐき)の退縮は今以上にひどくなるでしょう。 
 したがって、このケースでは抜歯によって歯列を現状より小さくし、歯が骨の中心近くに位置するような方向の治療が必要です。 だから、何でもかんでも歯を抜かないことが良いというわけではないのです。 このような別の観点から物を見る”診断力”が必要と思います。


5 上下の奥歯のかみ合わせが前後または左右的にズレている場合

作成中 しばらくお待ちください。 あまりに専門的すぎて表現に苦労します
。                                                                                To Top


5-2.永久歯を抜く治療の場合、何本の歯を抜くのですか?                                                     To Top  
通常の矯正治療では、上顎2本、下顎2本の合わせて4本の抜歯をワンセットでお願いする場合が多いです(といっても、一度に抜歯するわけではありません。慌てないで!)。 上顎を抜けば下顎を抜く、右側を抜けば左側を抜く、という様に規則的に行わなければ困った結果になります。
   抜歯する部位は小臼歯です。 犬歯(糸切り歯)と大臼歯(奥歯)の中間にあり上下の咬合(かみ合わせ)に一番犠牲が少ない部分と考えられているからです。 症例に応じて、第1小臼歯であったり第2小臼歯であったりします。 虫歯で著しくダメージを受けている歯がある場合は、その歯を抜歯し良い歯を残すようにしています。 たまには、大臼歯を抜歯する場合もあります。

例外症例

1著しい上顎前突症 
2著しい下顎前突症
上顎の骨格と上の歯並びが著しく突出している場合は、上顎2本のみの抜歯をします。 また、下顎の骨格と下の歯並びが著しく突出している場合は、下顎のみ2本抜歯します。 これらの例外では、上下の歯の数が合わなくなるので第3大臼歯(親知らず)を使用したり等の工夫が少々必要になります。

禁忌(してはならない約束事)

1前歯や犬歯を抜歯する場合。
2片側(左右のどちらか片側)の歯を抜く場合。
前歯を抜くと審美観を著しく失ったり、犬歯を抜くと咬合の機能性を失うので注意が必要です。 また、片側の小臼歯を抜くと、顔の中心と歯並びの中心がずれて著しい違和感を残す結果になります。 上記の禁忌を行う場合にはよほどの理由がなければならない。 これには十分なドクターの説明と患者の同意がなければ後からがたいへんな問題になります。
 メール相談でもこの内容は多く、ちまたの”矯正”の治療レベル(というより診断レベルというべきか)が低いのに驚きです。 平均以上のレベルの矯正専門医では起こらない”失敗”ですので、日本矯正歯科学会が一定の技術と知識を認定する認定医のもとで治療を受けることが必要です。

 

 

6.矯正治療の治療期間はどれくらい?                                                                              To Top
1.成人矯正(永久歯列の矯正)で、抜歯をして(歯を抜いて)治療をすすめる症例
   約1.5−2.5年の治療期間が必要です。  

2.成人矯正(永久歯列の矯正)で、抜歯をしないで(歯を抜かないで)治療をすすめる症例
   約1−1.5年の治療期間が必要です。 

治療はしっかりとすればするほど治療期間がのびる傾向があります。 私はできるだけしっかりとした治療結果を提供できるように努力しています。 
治療の終盤になれば、患者さんがどの程度の治療結果をお望みになっているのかをお尋ねします。 私の望む治療ゴールまでついてきていただける方にはとことん自分の仕事をやりぬきます。 最近、このような結果を望む方が多い傾向にあり、平均してたいへんに高い治療結果が得られており毎日うれしく仕事をしています。 ただし、治療期間は3−4ヶ月程度長くなっているようです。(多少は仕方がないかな。)

3.舌側矯正(歯の裏側)で治療する症例
 上記の1、2に0.5−1.0年程度別に期間が必要です。 なぜそのように長くなるのかは下記をご覧下さい。

4.小児矯正治療をすすめる症例
 小児矯正の終了時期は12歳くらいです。 このくらいの年齢にならないと永久歯列の状態がどのようになるかが予測しにくいからです。治療開始を10歳にすれば2年間の治療になります。 8歳から開始であれば4年ということになります。  ただし、期間があまりに長くなる場合は途中で休みを入れながら治療を行います。
         

 

 

7.舌側矯正(歯の裏側矯正)の説明                                                                                To Top
 この治療方法は、歯の裏側に装置をつけて外から見えないようにできるのが特長です。 
今から20年ほど以前に(もっと前かも?)神奈川歯科大学の藤田先生が世界ではじめて考案した方法で、フジタメソッドと呼ばれました。 
内側に使用するワーヤーの形態が”きのこ”の形をしていることからマッシュルームアーチという名前が付けられました(私は”イカ”に似ていると思いますが・・・・)。 
 
ところが、せっかくの考案にもかかわらず、その欠点から日本国内ではさほどに普及しませんでした。 
その後、米国において臨床応用と改良がすすみ、ゴーマン先生(故人)によって欠点を克服した方法が1990年ごろ日本へ紹介され、ゴーマンテクニックとして国内に徐々に普及しました(私もこれをきっかけに1993年より採用に踏み切りました)。 

1.直接法(ダイレクトボンディング)
 
直接法とは、ピンセットを使って目視しながら”ブラケット”(上記の4で解説)と言う装置を直接歯の裏側に位置づけする方法です。 
通常の歯の外側からの治療方法では、この直接法でブラケットの位置付けが十分に正確に行うことが可能です。
 ところが、舌側矯正(歯の裏側矯正)では、直接法を用いてブラケットを歯の裏側に正確に位置付けることが大変困難なのです。 上記のフジタメソッドではこの直接法が欠点となりました。 

2.間接法(インダイレクトボンディング)
 
ゴーマン先生はこの点を改善し、間接法を用いることにしました。
間接法はあらかじめ用意した患者さんの歯型模型上でブラケットの位置付けを行い、それを口に中に再現する方法をです。 
細かな操作が正確にできるようになり、たいへん科学的な治療が行えるようになったのです。 
また、ゴーマン先生は人間的にも優れた方で指導者としても多くの日本人に支持を得て、ゴーマンテクニックが普及するようになりました。 
現在、日本国内で行われている舌側矯正治療の大部分がこの間接法を用いていると思われます。 
 
 なお、舌側矯正の治療費が高額になっているのはこの技工操作に費用がかかるからです。 また、舌側矯正用のブラケットの単価が歯の外側矯正用のものの5−10倍になっていることも理由にあります。
 

 それでは下記にその治療例の一端を紹介しましょう。

実際の治療例を経過にそって解説します
1 人の女性です。通常の歯の外側からの治療ではなく、歯の内側(裏側)からの治療を希望されました。 この治療は舌側(ぜっそく)矯正治療またはLingual(リンガル)矯正治療とよばれています。 装置が外から見えるのがいやな方には良い方法ですが、小児矯正では一般的ではありません。    この治療方法は元々は日本で考案されましたが普及せず、米国において改良され臨床で使いやすくなり逆輸入される形で日本国内に普及しました。 せっかくの日本人のアイデアだったのに残念ですね。 日本人は海外から来たものを何でもありがたがりますが、矯正でも同じですね。
2 療開始です。この人は上下4本の第1小臼歯を抜いて治療します。
まず、装置を歯に貼り付けます。接着剤で歯の裏側に貼り付けますので、歯の裏側に金属が入っていると別の方法を使います。  上あごは 歯を抜いたばかりでワイヤーをセットしました。 上あごの前から2本目の歯(側切歯という)が少し内側に入り込んでいるので装置をまだつけていません。すべての歯に一度に装置をつけることができるとは限りません。ワイヤーは細い目のラウンドワイヤーを用いています。ラウンドワイヤーは断面がラウンド(丸型)形態のワイヤーです。 下あごはちょうど装置を付け終わったところで、これから歯を抜く予定です。 治療開始より0ヶ月。
3 あごは少し歯がそろってきたようです。 前回のワイヤーと今のワイヤーのゆがみぐわいを比べてください。 今回の方がワイヤーがまっすぐになってきています。左側(向かって右側)の前から3本目の歯(犬歯という)の外側に、透明で小さなボタンを接着して透明なゴム(パワーチェーンという)をかけました。 目的は、その犬歯をはやく後ろに動かして、2本目の歯が前に出る場所を作ることです。 下あごも開始されました。 同じ理由で犬歯を外側から抜歯したスペースへひっぱっています。 この様に、歯の裏側からの治療といっても、外側から力を助けてやらないと治療はうまくゆきません。 治療開始より1ヶ月。
4 あごの前から2本目の歯にようやく装置をつけました。 その他の部分もさらにならんできているようです。 下あごの犬歯(前から3本目)に装置をつけました。 前歯4本もそろってきましたね。 治療はなかなか順調です。 治療開始より2ヶ月。
5 お、上あごの前歯は良くなりましたね。 きれいにそろってきました。
ワイヤーも少し太めで、レクタンギュラーワイヤーといって断面が角型形態のワイヤーです。 歯を動かす力のあるワイヤーです。 治療は第一段階のレベリングという操作が終了です。 第一段階ではすべて歯のレベルを合わせて、でこぼこをきれいにそろえるのが目的です。 ワイヤーはかなりまっすぐになり、ゆがみはあまりみられません。 下あごは第二段階に入りました。 この段階は、歯を抜いたスペースを閉じることが目的です。 太い目のラウンドワイヤーを使っています。 治療開始より5ヶ月。
6 あごの治療も第二段階に入り、下あご同様に歯を抜いたスペースを閉じることが目的です。 ここではかなり太いステンレス製のレクタンギュラーワイヤーを使っています。 上顎の真中に太い金属のワイヤーが横たわっています。 パラタルバーといって、左右の奥歯(大臼歯)をつないで奥歯を動きにくくしています。 この操作をスタビライズといっています。 奥歯の外側にも短いワイヤーがあるのがわかりますか? これをセクショナルワイヤーといって、前で述べたスタビライズのために使っています。 前歯をへっこめるときに後ろの歯が動かないように安定化させるためのテクニックです。 治療開始より9ヶ月。
7 下のあごともに歯を抜いたスペースがほとんどなくなりました。こうなりますと、患者さんの気分もルンルンですね。 けれどもそろそろこの辺からおかしくなり始めます。 患者さんの緊張感がゆるみ始めて治療のお約束時間をを守っていただけなくなりはじめました。 第二段階もあと少しというのに・・・。 治療開始より1年3ヶ月。
8 れも第二段階の歯を抜いたスペースを閉じているところですが、別の方法を用いているところです。 パラタルバーははずしました。 このころ、治療が効率よくすすんでいません。 技術的理由と言うよりも、患者さん側の理由です。 内側で治療する方にときどき見られますが、ここまでくると、安心してしまって一生懸命に通院してくれなくなります。 7の写真とほとんど変わってないじゃありませんか・・・。
  このあと、第三段階として、細部の修正を行います。 ほんの少しの歯のゆがみや段差をそろえるために行います。 まあ、簡単にゆえば仕上げの段階ですね。 治療開始より1年8ヶ月
9 めでとうございます。
少々、時間がむだになりましたが、ようやく装置が取れましたね。 よく頑張りました。 だけども、はぐきが炎症を起こし腫れて赤くなっています。 舌側矯正で治療した人はこのようになる場合が多いですが、あとから歯ブラシをちゃんとすればよくなりますよ。 治療期間2年3ヶ月。

 

.外科的矯正の概略                                                                                                  To Top
成長の終了した方で、著しく下あごの骨がとびだしてひどい受け口になっている方、おとがいが左右に変形して顔がゆがんで見える方、上あごにくらべて下あごが著しくへっこんでいるひどい出っ歯の方には、手術を併用した矯正治療(外科的矯正治療)の方法があります。 
  歯がはえる土台となるあごの骨が上下で大きくずれていると、上下の歯もおおきくずれてしまいうまく噛むことができません。 そこで、手術によって大きくずれたあごの骨から矯正しようという積極的な治療です。 結果として、顔が大きく変わるので美容外科に近い領域になりますが、本来は矯正治療の延長上にある治療です。 
  治らないものとあきらめてしまって長年の間、心まで病んでいる方には朗報であると思います。 手術は比較的安全で輸血等の心配はほとんどありません。

外科的矯正治療の手順
1.術前矯正治療
   手術前に矯正治療を行います。 上顎と下顎、それぞれ理想的な歯の配列をしておき、手術で
  上下がピッタリと合うようにしておきます。 この間に抜歯をして歯を配列する場合があります。
  期間は0.5-1.5年です。
2.手術
  全身麻酔下で行います。 下顎を後退させる手術では、7mm以上後退量がなければ目立っ 
     た変化が得られません。 右の写真のひとは14mmの後退量でした。 入院期間は7-14日。
3.顎間固定
   上下の顎の骨が動かないように完全に固定しておきます。 こうしないと骨が固まりません。
  期間は4週間程度。 この間はお口を開くことができませんので、流動食になります。
4.術後矯正治療
    顎の骨が完全に癒合するまでしっかり治療します。 後戻りを防ぐためです。 期間は7-12ヶ
  月程度
5.保定処置
 簡単な装置を用いて歯を動かないように保持する処置です。 期間は1年以上。

お顔の歪みや変形、著しい受け口や出っ歯の方で、お顔を治したい方には是非とも受けていただきたい治療です。
 

術前

術後
   

 

.小児矯正の特徴と利点                                                                                            To Top 
小児の矯正は6から12歳ぐらいで、乳歯列または乳歯と永久歯の混合歯列の方に行います。 本格的矯正治療にはまだ早いので、歯列全体を治療するわけではありません。  
  この時期は矯正力への反応性にたいへん富んでいるので、小児への早期治療はタイミングを選ぶとごく簡単な方法で絶大な効果が得られることが多く見られます。   たとえば、将来歯を抜く治療が必要かなと予想される場合でも、小児矯正治療によって歯を抜かなくてもよくなる場合や将来の本格的な永久歯列の治療そのものが必要ない程度まで治療できることもあります。 
 そこで当院では、骨の成長を治療に組み込んだり、成長を抑制したりすることによって、小児が本来持っている自然に治る力を引き出すことを治療の主眼としています。  このように、小児矯正治療は無理なく簡単な方法でたいへん有効な結果が得られるので、お子さまへの負担も少なくご両親の費用のご負担も安くて済みますので、当院の治療は多くの方から喜ばれています。

治療の流れ
A 混合歯列期の治療(6-12歳程度)
  
1.永久歯列の萌出スペースの確保
        
将来はえる永久歯の場所を得るために、歯列を拡大しておきます。
  
2.前歯の被蓋の改善
     受け口や一本だけ反対になっている人は、ここで前歯4本を正常にしておきます。
    3.前歯の開咬の改善
     上下の前歯が接触していない状況は異常です。 すぐにでも改善すべき内容です。
   4.上下骨格の前後関係の改善
     骨格が出っ歯や受け口関係にある場合は、この場でできるだけ症状を軽減しておきます。

B 永久歯列の治療(12歳以上)
  永久歯の個々の歯のコントロールを中心に行います。 上記で述べている成人の矯正はこの中に入ります。
  ここでは永久歯の抜歯の有無が検討の対象になります。

小児矯正(=A混合歯列期)治療がうまくゆきますと、Bの永久歯列期の治療が必要なくなる利点があります。
したがって、”早くはじめて早く終わる” ことが可能となるのです。

 

                            
                   
    


好田矯正歯科 茨木市駅前1-2-24  TEL 072-620-6048                                
   このサイトは矯正歯科医師によって作製・運営管理されています。
Copyright(C) 2000-2007  Dr.Haruki Kohda & Kohda Orthodontic Office All Rights Reserved 
. Since  8 February 2000